
あなたが使っている調味料は本物ですか?
世の中に出回るなんちゃって調味料「○○風」に要注意!
砂糖・塩・料理酒・醤油にみりん、日本のキッチンでよく使われるこれらの調味料ですが、実は一般的に流通しているものの多くが、本来の製法で作られているものではない、ということをご存知でしょうか。
例えば、醤油や味噌などの日本で昔から使われてきた調味料は、醤油蔵・味噌蔵で手間暇かけて丁寧に発酵させて作られてきました。
ところが、工場で大量生産されるようになり、安価なものが求められるようになった近現代、本来の製法で作られる調味料は少なくなっています。
普段何気に手にしている調味料のラベル表示を、よくご覧ください。
○○風調味料、などといった表示はないですか?
また、原材料表示には、醸造アルコール・酒精・アミノ酸等といった表示はないでしょうか?
実は、これらは名実ともに本来の調味料とは全く異なるものとなっています。
つまり、調味料もどきの調味料なのです。
そして、調味料風調味料を使い続けることで、私たちの味覚や健康に悪影響を及ぼすこともわかってきました。
現代病の原因は調味料に含まれる添加物や化学調味料!?

例えば、醤油本来の原材料は
大豆・小麦・食塩
です。もちろん、使用される大豆は丸大豆が基本。
ところが、市場に出回っている安価なものの中には、丸大豆すら使われておらず、「脱脂加工大豆」という大豆かすが使われているものがあります。
わかりやすく言えば、一番搾りではない、ということですね。
そして、脱脂加工大豆から作られたものは、当然ながら風味や香り、色が本来のものよりも劣ります。
そのため、香料・着色料が添加されますし、醸造アルコールで発酵を止めるので、保存性を高めるために保存料も添加されます。
このように、コストを抑えるために、本来の原料と製法を省き、代わりに使用される添加物や化学調味料。
香料は、現在日本で多くの種類が認められていますが、中でもよく使われているカラメル色素。
カラメル色素の多くは、アンモニウム化合物が用いられており、それが変化すると発がん性が疑われる物質が作られると言われています。
また、旨味調味料として頻繁に使用されている、グルタミン酸ナトリウムは、「アミノ酸等」という表示で、調味料以外にも様々な食品に含まれることで有名ですが、これは、味覚障害や中華料理症候群という神経興奮状態を引き起こします。
もちろん、これだけではありません。
「甘さ控えめ」「ノンシュガー」の裏には、人工甘味料という恐ろしい罠があります。
人工甘味料は、生殖器異常や発がん性・遺伝子を傷つける変異原性など多くの毒性が疑われています。
高血圧や脂質代謝異常など、生活習慣病の原因は、塩分の取りすぎ=日本食は塩分が高いから控えめに・・・などと言われていますが、とんでもありません!
本物の調味料は、生活習慣病の原因になるどころか、私たちの身体を整えてくれるもの。
病気の原因は、なんちゃって調味料に使われている着色料・甘味料・旨味調味料などの添加物および化学調味料なのです。
調味料別ホンモノとニセモノの見分け方3か条

その1 調味料はシンプルイズ・ザ・ベスト!
先にも述べた通り、本物の調味料の原材料には、余計なものが入っていない!
パッと見たときに、誰でもわかる原料のみが使われています。
一方、○○風調味料は、着色料・香料・酒精などなど、本来の原材料以外のものが含まれています。
つまり、見分け方は簡単!
商品ラベル裏の、原材料表示を見ることです。
砂糖

砂糖なんて、どれも同じだと思われがちですが、違います。
まず第一に、白砂糖及び三温糖は使わないこと。
三温糖は、茶色い色が付いているので”身体に良さそう”と思われがちですが、これは残念ながら、上白糖を着色しているだけのもの。
しかも合成着色料なので、上白糖よりも身体にはよくないと考えられます。
お砂糖を使うのであれば、比較的ミネラルを失っていないきび糖・てん菜糖・粗糖などを使いましょう。
砂糖の代替甘味料である、はちみつや甘酒、米飴などもおすすめです。
酒
お料理に使うお酒。ご家庭によって、使ったり使わなかったりするかもしれませんが、日常的に使用するのであれば、お酒としても飲めるレベルの純米酒を使用します。
とは言っても、吟醸酒や大吟醸のようなザ・日本酒ほどのレベルのものは必要ありません。
ここまでいくと、かえって料理には向きませんし、何よりももったいないですよね。
「料理酒」と呼ばれるものの中には、食塩や水飴その他甘味料、添加物などが含まれているものもあります。
やはり、そのようなものはおすすめできませんし、個人的に私はおいしいと感じません。
醤油

醤油本来の原材料は、【丸大豆】【小麦】【食塩】です。
これ以外のものが原材料表示に記載されているのであれば、それは添加物・着色料・香料などです。
さらに、主原料である【丸大豆】にも注意が必要です。
まず、【丸大豆】ではなく【脱脂加工大豆】と記載されているものは、おすすめしません。
丸大豆は、加工されていない丸い状態の大豆そのもの。
脱脂加工大豆は、その名の通り、大豆から油分を抜き取ったものです。
それだけであれば、お好みで使い分けることも可能なのかもしれませんが、油分を抽出する際に溶剤が使用されており、自然の形態とは言えません。
そして、【丸大豆】であったとしても、その大豆が輸入品である場合、遺伝子組み換え大豆である可能性もあります。
そのため、【丸大豆(遺伝子組み換えでない)】という表示がされているものが安心です。
大豆の生産地については、国産のものもあればアメリカ・カナダ産のものも多く見かけますが、【遺伝子組み換えでない】との表示であれば生産地についてはそれほどこだわる必要はないかと思います。
また、製法は、天然醸造・樽仕込みなど時間をかけて発酵して作られたものが良いお醤油です。
酢

お酢の原材料は、原則として【穀物】のみ。
使用する穀物が米であれば「純米酢」、玄米であれば「玄米酢」、その他穀物を使用しているのであれば「穀物酢」となるわけですが、これらの原料に酵母を加えて発酵させたものがお酢となります。
現代では、健康ブームもあり、いろいろなタイプのお酢が出回っているので一概には語れませんが、原則として原材料表示をチェックすることである程度の見分けがつきます。
甘みを出すための甘味料にはどのようなものが使われているのか、旨みや色をつけるための余計なものは入っていないか、原料の穀物(果実)は安心して食べられるものなのか。
これらを念頭に置いて、お好みのものを選びましょう。
みりん
市場に出ているものの多くは、【みりん風調味料】となっていますが、これは、本来の原材料に加えて甘味料や旨み調味料・着色料などを添加し、短期間で製造されたものです。
製品ラベルに【本みりん】と記載があるものが本来の原料・製法で作られたもの。
本みりんは、「もち米」「麹」「焼酎」を原料としており、長期間じっくり熟成させて作られます。
やはり、原材料はシンプルですね。
味噌

味噌の原材料は、【大豆】【麹】【食塩】です。
ところが、一般的に市場に出回っているものには、アルコールが添加されているものが多いです。
というのも、味噌は発酵食品であるため、そのまま容器や袋に入れて販売すると発酵の影響で容器がパンパンに膨れてしまい、扱いづらくなります。
それが本来の姿ではあるのですが、これでは売れないので、発酵を止めるためにアルコールが添加されます。
発酵が止まってしまったお味噌は、もはや発酵食品ではなくなってしまいますね。
それだけではなく、生産性をあげるために他の添加物が加えられている味噌も多く見かけます。
シンプルな原材料に加え、昔ながらの手間暇かけて醸造されたお味噌が本当のお味噌です。
だし・めんつゆ

出汁といえば、かつお・いりこ・昆布・しいたけから取られるものですが、近年では出しをきちんと取って料理に使うことは少なくなりました。
その代わりに普及しているのが、「顆粒だし」や「出汁パック」ですね。
私も使うことがありますが、この出汁も品物によっては注意が必要です。
原材料がシンプルで誰でも知っているものか、○○エキスや旨み調味料(アミノ酸等)などが記載されていないかがポイント。
かつおや昆布など、原料の産地まで記載されているものがより安心して使えます。
そしてめんつゆは、出汁に「醤油」「みりん」「砂糖」が加わり、希釈したりお料理にも使えたりと非常に重宝する調味料ですが、市販品の多くには化学調味料が使用されています。
めんつゆは簡単に手作りもできるので、時間のあるときに作り置きするのもおすすめですよ。
○○のたれ・ドレッシング

たれやドレッシングは、日常的に使う調味料の分類に入るかはわかりませんが、念のためお伝えしておきましょう。
とは言え、チェックポイントはこれまでと同様で、原材料表示を確認すること。
人工甘味料・旨み調味料・化学調味料・香料・着色料が入っていないものを選ぶのが良いでしょう。
ちなみに、我が家はたれやドレッシングは買いません。
例えばドレッシングは、お酢と醤油と砂糖、オイルがあれば基本のものは作れますし、たれも大抵の場合、家にある基本の調味料でできます。
慣れてしまえば簡単なので、ぜひご自分のオリジナルドレッシングを作ってみてください。
その2 どのような容器に入っているか

調味料の良し悪しを見分ける判断として、もう一つ重要なのが「どのような容器に入っているか」ということです。
結論を言うと、良い調味料はたいていの場合、瓶(遮光瓶)に入っています。
一方で、安価な調味料はさらにコストを抑えるためにプラスティック容器に入っています。
瓶とプラスティック、何が異なるのでしょうか。
それはまず、圧倒的にコストが異なります。
保存性の観点からしても、プラスティックは温度や湿度、光による影響を受けやすいですが、瓶、とりわけ遮光瓶の場合、そのような懸念は少なくなります。
しかし、それだけではありません。
プラスティックは環境問題及び環境ホルモンの危険性があります。
近年、プラスティック製品が世界中の環境に及ぼす影響は、世界規模での大問題です。
また、少しの温度変化や塩分などの成分によってプラスティックから溶け出す環境ホルモンは、私たちの内分泌機能を破壊すると言われています。
これらのことから、調味料を選ぶポイントとして、どのような容器が使用されているかも判断材料のひとつと考えたほうが良さそうです。
逆に言えば、例え原材料表示が問題なさそうな場合でも、プラスティック容器に入っているものは避けたほうが良いでしょう。
その3 価格

本来の調味料と○○風調味料、圧倒的な差は、やはり価格です。
添加物などで薄めたり、ごまかすことなく本来の原料のみを用い、時間をかけずに工場での大量生産もの。
本来の原料のみを用いて、温度・湿度などの環境にも気を遣って手間暇かけて製造されたもの。
どちらのほうが価値が高いでしょうか?
後者ですよね。
後者のようなものが、スーパーの特価で数百円で購入できるはずがありません。
本物の調味料を見分けるには、価格も大きなポイントとなるのです。
ホンモノとニセモノの調味料コスパ比較
”良いものは高い”という先入観を捨てよう!本物の調味料が圧倒的にコスパ高し!

きちんとした原材料を使い、昔ながらの製法で作られる調味料とそうでない調味料。
その価格の差は歴然です。
しかしそれは、パッと見の表向きの価格。
内容を比較すると、圧倒的に本物の調味料のほうがコストパフォーマンスに優れています!
その理由は大きく分けて3つ。
1 おいしい
2 身体に良い
3 安い
ということ。
まず、味が絶対的に異なります。
本物の調味料は、コクがあり深く、口にした瞬間に染み渡ります。
一方、添加物まみれの調味料は、違和感のかたまり。化学薬品なのか、自然ではないクサ味を感じることもあります。
この味覚に関しては個人差があり、慣れもありますので、添加物まみれの調味料に違和感を感じない人もいるでしょう。
しかし、本物と比べるとその味の深さの違いに驚くと思います。
日本人にしかわからない味覚かもしれませんが、この味の差がわかるとき、日本人でよかったとしみじみ感じる瞬間です。
続いて、身体に良い、という観点。
添加物・化学調味料が健康に悪影響を及ぼす可能性があるということは明らかです。
しかしそれだけではなく、醤油や味噌・みりんなどのように微生物の力で発酵させて作られたものには、発酵食品という魅力があります。
発酵食品といえば、ヨーグルトや乳酸菌飲料などを連想しがちですが、私たち日本人の身体に合っている発酵食品は、やはり昔から日本人の生活に取り入れられていたもの。
私たちの身体を整えてくれるのは、本物の調味料です。
最後に、安い、ということ。
本物の調味料は高いではないか、と思われるかもしれませんが、私は安いと思います。
それは、原材料と手間暇がかかっている実質的なコストだけを見ているのではありません。
添加物や化学薬品まみれのもの、粗悪な原材料を使用しているものにお金を支払うのは、とてももったいないと思うのです。
しかも、それを少量であろうとも毎日摂取し続けることで、いずれ病気になるかもしれない。
そのようなリスクを抱えて支払うのは無駄です。
それであれば、きちんと作られたものに対して相応の対価を支払い、身体の調子も整える方が、格段に経済的。
安い、というよりも、適正である、という方がふさわしい言葉でしょうか。
これらの理由から、本物の調味料の方が、コストパフォーマンスに優れていると考えます。
我が家のオススメ調味料

それでは最後に、我が家で使っているおすすめの調味料をご紹介します。
基本的に、必ずこれ!と言って決まっているものはありませんが、先にご紹介した選択基準(原材料表示・製法・容器・価格)で選んでいます。
醤油
・かめびし http://kamebishi.shop/
・やまひさ http://yama-hisa.co.jp/
・室次醤油 https://www.muroji.com/
みりん
・三河みりん http://www.mikawamirin.com/
その他、酒やお酢、だしなどは本当に種類がたくさんあるので、私もいろいろと試していますし、もちろん、これら以外にも、老舗で本醸造の素晴らしい醸造蔵さんはたくさんあります。
みなさんの地域にも探せばいろいろあると思いますので、是非、ご自身でお好みのものを見つけてください。